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アート・ヒストリー(AH)

2019年6月〜2020年1月
土曜日10:00-12:00
「同時代性」をキーワードに、19世紀はじめのクールベやマネから現在まで、過去200年のアートの歩みを学びます。
私たちが「アート」と呼んでいるものはいつ生まれ、いつ「現代アート」になり、何を表すようになったのか。この問いに向き合いつつ、時に哲学思想や社会学、文化人類学などを参照し、アートについて考えを深めます。現代アートの基礎的な知識や考え方を身につけたい方であれば、どなたでもご参加いただけます。

スクールお申し込み方法

件名を「スクール申込」とし、申込種別番号、住所、氏名、年齢、電話番号をご記入の上、school@artto.jpまでメールをお送りください。受付後、お振込と受講に関するご案内をメールでお知らせいたします。原則として、お申し込み完了後の変更、キャンセルおよび返金は受け付けておりません。あらかじめご了承ください。

受講方法/受講料はこちらから

美術館のはじまり、アートのはじまり

2019年6月8日(土)10:00-12:00

講師: 小澤慶介

美術館があるからアートがあるのか、それともアートがあるから美術館があるのか。美術館とアートの関係に目を向けることによって、私たちがどのようなものをアートと呼んでいるのかが浮かび上がってきます。母型といわれるルーヴル美術館や大英博物館、近代美術館の先駆けであるニューヨーク近代美術館(MoMA)などに触れながら、近代社会の200年余りにおけるアートについて考えはじめます。

絵画の使命―マネ、クールベから抽象の誕生まで

2019年6月22日(土)10:00-12:00

講師: 沢山遼

近代絵画を切り拓いたマネ、クールベから激動のアヴァンギャルド、抽象絵画の誕生までの道を探ります。絵画の150年の歩みは、さまざまなイズムやアートが林立し、多様化したとも言われます。しかし、表現形式の多様化の背景には、ほとんどすべての近現代絵画を貫く、大きなミッション(使命)がありました。では、そのミッションとは何か?芸術と社会の変化にも目を配りながら、絵画の歴史を見つめ直します。

狂気と夢―ダダとシュルレアリスム

2019年7月6日(土)10:00-12:00

講師: 沢山遼

ダダ、そしてシュルレアリスムは、第一次大戦の勃発という未曾有の出来事とともにありました。それは〈人間〉というものの概念が怪物的に変容し、崩壊するただなかから生まれた異形の運動でした。いまだ組み尽くされることのないアイデア、創作の源泉としてのダダ、そしてシュルレアリスム運動の革新性について振り返ります。

2つの世界大戦とアートの関係

2019年7月20日(土)10:00-12:00

講師: 小澤慶介

戦争によって文字どおり世界が一つになった20世紀の前半は、アートにとっても激動の時期でした。第二次世界大戦期のドイツでは退廃芸術展が行われ、日本においては国粋的な作品が植民地で紹介されたりしました。そうした動きに対して、抵抗をする芸術家たちも現れます。近代社会の形が極端な形で現れる戦争期とアートの関係について、藤田嗣治や松本俊介などの活動をとおして考えます。

彫刻からインスタレーションへ

2019年8月3日(土)10:00-12:00

講師: 小澤慶介

20世紀に入ると彫刻作品は、次第に台座から降ろされ地面に直接置かれたりするようになりました。さらに、20世紀後半には美術館を飛び出しながら市民社会を巻き込んで議論を起こしてゆきます。彫刻のあり方を変えた19世紀末のオーギュスト・ロダンからはじめ、20世紀後半のアースワークなどを経て、空間と内容の関係自体を扱うインスタレーションへと至る流れを追います。

写真がアートになるとき

2019年8月24日(土)10:00-12:00

講師: 小澤慶介

19世紀の前半に発明された写真術は、時代の何を写し出し、また私たちの世界に対する認識をどのように変えたのでしょうか。複製技術であることや権力と結びつきやすい媒体である点にも心を配りながら、写真がアートとして語られ扱われる点について、ウジェーヌ・アジェやアウグスト・ザンダーなどからアラン・セクーラやワリット・ラード、畠山直哉などまでを参照しながら考察します。

スペクタクルの社会と映像

2019年9月14日(土)10:00-12:00

講師: 小澤慶介

100年を超える映像文化の歴史とともに、ビデオアートや映像インスタレーションについて考えます。19世紀末にエジソンやリュミエール兄弟によって発明された映像の技術は、20世紀にはじめたにもたらされた映画やテレビジョンなどによって、興行や政治と結びつき大衆に影響を与えてゆきます。その時、アーティストたちはそうした大きな流れに対してどのような関係を結ぼうとしたのでしょうか。実験や抵抗などのキーワードを挙げながら考えます。

戦後日本のアートの歩み

2019年9月28日(土)10:00-12:00

講師: 小澤慶介

戦後、美術館が少しずつ出来はじめ、アートは制度化してゆきますが、一方でそこには収まらないアーティストやアーティストの集団、また芸術運動がありました。岡本太郎らが関わった夜の会からはじめ、実験工房や具体美術協会、九州派などが読売アンデパンダン展へと注ぎ込む流れを追いながら、戦後日本のアートを身体や反芸術などのキーワードをとおして外観します。

現代アートの現代性

2019年10月12日(土)10:00-12:00

講師: 小澤慶介

現代アートとは何かについて、考えます。「現代」というのは、英語でcontemporary(同時代)を意味します。一般的に現代アートという時、それは同時代との関係で考えられうるアートということになるのかもしれません。アートをアートだけで見るのではなく、時代との関係で考える。ここから1990年代以降の、文化間で複雑に行き来しながら多様に展開してゆくアートを読み解きはじめます。

グローバリゼーションと多文化主義の罠

2019年10月26日(土)10:00-12:00

講師: 小澤慶介

1989年を起点に、グローバリゼーションとアートの関係を眺めます。1989年はベルリンの壁が崩壊して東西冷戦が収束したとともに、パリのポンピドゥーセンター他では「大地の魔術師たち」展という、その先の時代を予感させる大きな展覧会が開かれました。資本とともに人間や文化が地球規模で大胆に移動しはじめた時代にアートはどのようなものになっていったのでしょうか。parisienne(s)展やcities on the move展、Documenta11などを参照しながら、この時代のアートを考えます。

新自由主義とアートの関係

2019年11月16日(土)10:00-12:00

講師: 小澤慶介

加速する新自由主義(資本主義の一つの形)は、一方でアートマーケットを活性化させたり最新のテクノロジーと融合したりしながらその体制を強化し、またもう一方ではそうした世界の動きを明らかにしながら他なる政治や文化を表すものとして国際展を生んでいるように見えます。ヴェネチアビエンナーレ2015/2017やドクメンタ14などに触れながら、経済とアートの関係を照らし出します。

絵画の使命―戦後から現代まで

2019年12月7日(土)10:00-12:00

講師: 沢山遼

絵画の歩みを通して、抽象表現主義から、リヒターらの現代絵画までへの道を探ります。絵画の150年の歩みは、さまざまなイズムやアートが林立し、多様化したとも言われます。しかし、表現形式の多様化の背景には、ほとんどすべての近現代絵画を貫く、大きなミッション(使命)がありました。では、そのミッションとは何か? 芸術と社会の変化にも目を配りながら、絵画の歴史を見つめ直します。

地域社会と芸術祭の関係

2019年12月21日(土)10:00-12:00

講師: 兼松芽永

この20年の間に、日本全国各地で行われるようになった芸術祭を文化人類学の知見から読み解きます。それは、芸術祭を作品やアーティストに焦点をおいて考えるのではなく、むしろ芸術祭のある場における人やモノ、生業、制度などから語り直すことであるといってもいいでしょう。3年に一度、新潟県十日町市と津南町で開かれている「大地の芸術祭」は、さまざまな関係要素の間からどのようにたち現れ、アートプロジェクトのあり方や相互関係はどのように捉え返せるでしょうか。

国際展はアートをどう扱うか

2020年1月11日(土)10:00-12:00

講師: 小澤慶介

さまざまな言語や文化、人種、宗教が集まる国際展は、まさにその時代の「世界」を映し出しているといってもいいでしょう。経済の発展とともにその余波で増加しつづける移民、進む環境の破壊、人口が減少し高齢化する社会、温暖化に向かう気候などに対して、国際展はどのような態度を見せるのでしょうか。2019年に行われるヴェネチアビエンナーレをはじめ、いくつかの国際展を参照しながら考えます。