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アート・ヒストリー(AH)

2020年6月〜2021年1月
火曜日19:15-21:15
19世紀フランスのクールベやマネからはじまり、二つの世界大戦を経て、2000年代のグローバル化した時代への、およそ200年のアートの歩みについて学びます。キーワードは、同時代の表象。アーティストやキュレーターたちは、どのようなことにその時代らしさを感じ取り、どのように表したのでしょうか。アートに関連する哲学思想や文化人類学などにも触れながら、理解を深めます。現代アートの基礎的な知識や考え方を身につけたい方であれば、どなたでもご参加いただけます。

スクールお申し込み方法

件名を「スクール申込」とし、コース/クーポン名、住所、氏名、年齢、電話番号をご記入の上、school@artto.jpまでメールをお送りください。受付後、お振込と受講に関するご案内をメールでお知らせいたします。原則として、お申し込み完了後の変更、キャンセルおよび返金は受け付けておりません。あらかじめご了承ください。

受講方法/受講料はこちらから

美術館が先か、アートが先か?

2020年7月7日(火)19:15-21:15

講師: 小澤慶介

19世紀フランスのクールベやマネからはじまり、二つの世界大戦を経て、2000年代のグローバル化した時代への、およそ200年のアートの歩みについて学びます。キーワードは、同時代の表象。アーティストやキュレーターたちは、どのようなことにその時代らしさを感じ取り、どのように表したのでしょうか。アートに関連する哲学思想や文化人類学などにも触れながら、理解を深めます。現代アートの基礎的な知識や考え方を身につけたい方であれば、どなたでもご参加いただけます。

絵画の歴史 ロマン主義から第一次世界大戦までのリアル

2020年7月21日(火)19:15-21:15

講師: 沢山遼

同時代のリアルをキーワードに、19世紀半ばから20世紀前半までの絵画の歴史を紐解きます。クールベやマネ、セザンヌは、近代化が進むフランスの何に反応したのでしょうか。また、20世紀に入ると、ドイツやオランダ、ハンガリー、ロシアなどにおいて前衛芸術が台頭し、抽象絵画への道を切り開きます。都市化が進み、科学と産業の発展に彩られた時代のリアルとは何か。絵画の歴史をとおして読み解きます。

ダダとシュルレアリスム 近代社会の転換期とアート

2020年8月4日(火)19:15-21:15

講師: 沢山遼

1910年代から30年代にかけてヨーロッパの各国で起こった前衛芸術の運動、ダダやシュルレアリスムの革新性について考えます。それらは、同時代に起こった第一次世界大戦とは切り離して考えることができません。その戦争は、近代社会の一つの到達点でありながら、その非理性的なあり方が露呈した出来事でもありました。そうした人間の理性が崩壊するなかで光を放ったダダとシュルレアリスムは、人間の何を明かそうとしたのでしょうか。

パリからニューヨークへ 2つの世界戦争と芸術

2020年8月18日(火)19:15-21:15

講師: 沢山遼

2つの世界大戦を経て、アートの中心がヨーロッパから北アメリカへ移った時代を、マルセル・デュシャンやフランシス・ピカビア、マン・レイ、ジョージア・オキーフなどのアーティストの活動を通して眺めます。また、オランダのピエト・モンドリアンやドイツのバウハウスで活動していたヨゼフ・アルバースなどもアメリカに渡っています。なぜ、この時代にアーティストは大西洋を渡り新天地に向かったのか。第二次世界大戦へと向かう社会情勢を踏まえながら検討します。

写真術の到来とアートの変容

2020年9月1日(火)19:15-21:15

講師: 小澤慶介

19世紀前半にフランスとイギリスで発明された写真術は、人物や災害の記録媒体としてだけでなく、次第に芸術的な表現媒体として同時代を表象してゆくようになりました。国家やマスメディアなど、権力の影響を受けやすい媒体であることに留意しながら、ウジェーヌ・アジェやアウグスト・ザンダーをはじめ、ウォーカー・エヴァンス、アラン・セクーラ、畠山直哉などの作品をとおして、アートの領域を拡張した写真について考えます。

映像文化と長い20世紀

2020年9月15日(火)19:15-21:15

講師: 小澤慶介

19世紀末にエジソンやリュミエール兄弟によって発明された映像の技術は、私たちの世界の認識に影響を与えてきました。資本や技術のある人々が大衆の心理を操作した20世紀をとおして、アーティストたちはどのようにそれらに対抗し、作品を作ったのでしょうか。マン・レイなどによる実験映像やナムジュン・パイクなどによる初期のビデオ・アート、また高度にスペクタクル化した時代におけるワリット・ラードの作品などに触れながら見てゆきます。

マルセル・デュシャンの遺産とインスタレーション

2020年9月29日(火)19:15-21:15

講師: 小澤慶介

マルセル・デュシャンの作品行為から、インスタレーションとは何かを考えはじめます。デュシャンの作品は、二度にわたって公募展から出品を拒否されてしまいましたが、それらはいずれも出品した作品が展示会場の秩序を逸脱していると見なされたからでした。インスタレーションを考える時、この作品と制度、さらに社会空間との関係に目を向けることは大切です。サイトスペシフィックや介入、侵犯、崇高などをキーワードに、1960年代のアースワークや1990年代の参加型の作品などに触れ、インスタレーションに対する考えを深めます。

戦後日本の前衛芸術

2020年10月6日(火)19:15-21:15

講師: 小澤慶介

戦後、美術館が未整備であった時代に、新しい表現を求めて屋外や舞台、貸画廊などで実験を繰り返した前衛芸術の軌跡を辿ります。実験工房や具体美術協会、九州派、またさまざまな前衛芸術のグループが流れ込んだ読売アンデパンダン展などに触れ、反芸術と言われた作品や活動について概観します。キーワードは、身体と物質と消滅。アーティストたちは、確立された価値や権力に対して、どのように立ち向かっていったのでしょうか。

1990年代の視覚文化とグローバリゼーション

2020年10月20日(火)19:15-21:15

講師: 小澤慶介

多文化主義をキーワードに、グローバリゼーションが進む1990年代以降のアートを概観します。1989年ベルリンの壁崩壊は、東西冷戦の終結とともに、資本主義によって世界が一つに統合されるはじまりとなりました。人間や文化が混ざり合ってゆくときに、アートの領域ではどのような議論が起きたのでしょうか。INIVAの設立やparisienne(s)展、cities on the move展、Documenta11などをとおして、ポストモダニズムが叫ばれた時代のアートについて考えます。

加速する資本主義と二極化するアート

2020年11月10日(火)19:15-21:15

講師: 小澤慶介

グローバリゼーションとともに加速した新自由主義とアートの関係について考えます。新自由主義は、一方でコモディティとしてアートの価値を高めるとともに、アートフェアを投機の場にしました。また一方で、国際展などでは、それによって否定・蔑ろにされた価値やオルタナティブな生活文化のあり方などが取り上げられています。二極化するアートのあり方をドクメンタ14やヴェネチア・ビエンナーレ2015、2017などを参照しながら考察します。

産み出された「地方」と芸術祭

2020年11月24日(火)19:15-21:15

講師: 小澤慶介

過去20年のうちに全国各地で開かれるようになった芸術祭を、戦後の社会構造の変化をとおして捉えます。アートや建築、デザインなどで都市をブランディングする創造都市産業が台頭してきた1990年代以降、都市部のみならず里山などでも開かれるようになった芸術祭は、同時代の何を表してきたのでしょうか。大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレなどに触れながら、芸術祭を必要としている時代と社会について考えます。

関係性の美学、その後

2020年12月1日(火)19:15-21:15

講師: 兼松芽永

鑑賞者が参加することで成立するアートをめぐっては、ニコラ・ブリオーの「関係性の美学」以降、20年来議論が重ねられてきました。議論の焦点となってきた「偶発的な出会い」の時間的・空間的形式や世界経験のあり方、アートと政治をとりまく環境は、当時と現在では大きく異なります。文化人類学や現象学における感性/感覚の共有と分節化、フィクションをめぐる知見などを参照しながら、 <共に在ること>の芸術-政治的生産や美学の変化、偶発的な出会いを生む出来事としてのアートについて考えます。

国際展は世界の何を語るか?

2020年12月15日(火)19:15-21:15

講師: 小澤慶介

ドクメンタやヴェネチア・ビエンナーレ、光州ビエンナーレ、ヨコハマトリエンナーレなどの国際展は、混迷を極める世界の何を語るのでしょうか。資本や国家の意志を優先させるあまり、真実の伝達が先送りにされている現代。そうした時代において、国際展には、アーティストたちが現場に赴いて向き合ったさまざまな真実が詰まっていると言ってもいいでしょう。移民・難民やポスト共産主義、気候変動、AIなど人類が向き合う課題に言及する作品と言説の場を解き明かします。

まとめ

2021年1月12日(火)19:15-21:15

講師: 小澤慶介

各回のレクチャーで出た視点や議論を振り返りながら、現代アートの同時代性についてまとめを行います。近代国家の成立とともに歩んできたアートは、その時々で、またそれぞれの地域や文化圏において、どのようなことに反応してきたのでしょうか。受講生たちが気になった点も共有しながら話し合い、現代アートについて理解を深めます。