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アーティスト(Ar)

レクチャー全14回
2017年5月〜2018年1月開講
土曜日13:30-15:30(一部例外あり)
時代や社会のあり方とそのゆく先を考えながら表現活動を行うアーティストに向けたコースです。
アーティストは、複雑で多様な世界をどう見て、そのどこを取り出し、どのように伝えるのか。
レクチャーとワークショップで、表現を作品化する力を養います。
すべての回は美術家の森弘治さんと小澤慶介により、また一部で美術家の森田浩彰さんをゲストに迎えて行われます。

スクールお申し込み方法

件名を「スクール申込」とし、申込種別番号、住所、氏名、年齢、電話番号をご記入の上、school@artto.jpまでメールをお送りください。FAXにてお申し込みをご希望の方は、お問い合わせください。受付後、お振込と受講に関するご案内をメールでお知らせいたします。原則として、お申し込み完了後の変更、キャンセルおよび返金は受け付けておりません。あらかじめご了承ください。

受講方法/受講料はこちらから

私たちの時代のリアリティとは?

2017年5月13日(土)13:30-15:30

講師: 森弘治、小澤慶介

今の時代らしさを探ることから、作品づくりをはじめます。どの時代にも、それに呼応したアートがありました。1910年代の機械による大量生産が実現した時にはレディ・メイドが、1960年代の大量消費の時代にはポップ・アートが誕生しました。それでは、今の時代にはどのようなアートが、考えられるでしょうか。作品と時代を巡る関係について話し合います。

プレゼンテーション

2017年5月27日(土)13:30-16:30

講師: 森弘治、小澤慶介

受講生による作品の発表を行います。これまでに、何を考えどのような作品を作り、どのような場で発表してきたのかを共有します。1人5分で簡潔にできるだけ平易な言葉で発表することを心がけることで、考えていることと作品の関係を客観的に把握する訓練になります。これは、自らの制作を見直しさらに発展させるきっかけとなるでしょう。

リアリティをさぐるワークショップ

2017年6月10日(土)13:30-15:30

講師: 森弘治、小澤慶介

グループに分かれ、今の時代を表すような現象や動向、事件、事故、広告を取り上げ、話し合いをしながら、表現の種をさぐります。なぜ、それを取り上げるのか、そのどこが気になるのか、それを誰にどのように伝えるのかなどについて考えます。同じものであっても伝える相手や方法によって、表現はさまざまに変化します。社会と自らの関心を照らし合わせることから、作品への一歩を踏み出します。

リアリティを伝えるワークショップ

2017年6月24日(土)13:30-15:30

講師: 森弘治、小澤慶介

引き続き、グループで、取り上げたリアリティから作品を立ち上げる作業に取り組みます。取り上げた現象や動向、事件などからどのような作品ができそうか話し合い、一つの案にまとめます。次に、その架空の作品にキャプション(作品解説)があるとしたら、どのようなものになるかを考えます。作品と社会や時代との結び目をさぐる実験です。

リアリティから作品へ

2017年7月1日(土)10:00-12:00

講師: 森弘治、小澤慶介

さらに少人数のグループに分かれて、各自の関心を作品化してゆくプロセスをつづけます。取り上げた出来事に関する動機や問題意識が明快に浮き上がらせるために、さらに関連する書籍を読んで知り得たことや実際に出来事が起きている場に出向いて気づいたことを盛り込んで、自らの関心の裏付けを行います。

表現媒体とリアリティの相対化

2017年7月22日(土)13:30-15:30

講師: 森弘治、小澤慶介

引き続き少人数のグループに分かれて、作品化のプロセスをさぐります。素材や形式、また展示空間をどのように選択したら、関心への動機や問題意識が際立つかを考えます。意見やアイデアを出し合いながら作品案を練り、さらに作品の強度を上げる可能性をさぐって、最終回のプレゼンテーションに備えます。

新作案のプレゼンテーション

2017年8月5日(土)13:30-15:30

講師: 森弘治、小澤慶介

前期のワークショプや話し合いを経て構想した作品案を一人ずつ発表します。制作に向かう動機や問題意識を、形式や素材の選択を経て視覚化する。その過程で調べたことや気づいたことから客体化した自らの視点を意識しながら作品案を伝えます。また、その展開の可能性について講師やメンバーと意見を交換します。

「空間」とは何か?

2017年9月9日(土)13:30-15:30

講師: 森弘治、小澤慶介

アートは「空間」を前提としていますが、その「空間」の考え方について深めます。マルセル・デュシャンの《泉》がこの世で発表されて、今年で100年が経ちますが、それが投げかけた議論の一つには空間を巡る考え方があるといってもいいでしょう。アートがあるべき空間に、男性用便器が置かれる。このことから、「空間」は絶えず定まっておらず、変化しているものと捉えはじめ、そこから作品の可能性を考えます。

「空間」をよく知るためのワークショップ

2017年10月14日(土)13:30-15:30

講師: 森弘治、小澤慶介

美術館やギャラリーはもちろん、芸術祭が開かれる街場の空間にもさまざまなルールがあります。この回では、そうした「空間」にあらかじめ書き込まれているルールから空間とは何かまたそこで作品を成立させるための考え方をさぐるワークショップを行います。屋外に出て、私たちの行動や行為を成り立たせているさまざまなルールやそれが展開されているサイン、看板、マークなどを集めて話し合います。

リアリティを空間で展開する方法

2017年10月28日(土)13:30-15:30

講師: 森弘治、小澤慶介

受講生が前期に発表した作品案と空間の関係を考えます。新聞、ウェブ、ストリート、広場、荒れ地、里山、企業、個人宅、橋、お墓など、美術に特化した空間ではないほうが、作品案はむしろ豊かに物語を語り出す可能性はありそうです。引き続き、「空間」と作品の関係に注目しながら、作品の可能性を広げるワークショップを行います。

「空間」の力関係をさぐる

2017年11月11日(土)13:30-15:30

講師: 森弘治、小澤慶介

容れ物としての空間と作品の空間の間で起こる衝突や摩擦、捻れなどの関係について、いくつかの具体的な作品を見ながら話し合います。プライベートな寝室のイメージをニューヨークのビルボードに掲げるフェリックス・ゴンザレス=トレスの作品や、オスロの街角でトルコ語のジョークを流すヤンス・ハーニングの作品などをとおして、作品と社会空間の関係、そしてそれが表す時代や社会のあり方について考えます。

作品と展示空間の関係をさぐる

2017年11月25日(土)13:30-15:30

講師: 森弘治、小澤慶介

同じ作品でも、美術館、ギャラリー、里山、街場の空きビルで見せるのとでは、展示のしかたに違いが出てくることが想定されます。書き込まれている歴史や来歴、また住んでいたり使っていたりする人々の特徴、さらに備わっている用途や目的によってさまざまに変化する「空間」。そうした空間と作品との関係に留意しながら、作品の特徴を最大限に引き出す方法について考えます。

作品を展覧会でよく見せる方法

2017年12月9日(土)13:30-15:30

講師: 森弘治、小澤慶介

作品と空間の力学を生かし、作品が語りたいことを十分引き出すための展示方法について考えます。スタジオで制作し展示のシミュレーションを重ねたとしても、展示空間に入ると思いもよらなかったことが起こることがあります。照明の当て方や観客の動線の確保のし方、台座の設置のし方、作品の配置のし方などに関する具体例を紹介しながら、作品をよりよく見せることについて考えます。

新作案のプレゼンテーション

2018年1月20日(土)13:30-15:30

講師: 森弘治、小澤慶介

前期・後期をとおして構想した作品案のプレゼンテーションをし、実現の可能性に向けて話し合います。ある出来事から問題意識を立ち上げ、調査を経て独自の視点を獲得し、それを形にする。さらに、作品と展示空間の関係を意識しながら、作品が語ろうとしていることを最大限に引き出す展示空間や方法をさぐる。そうしたプロセスを共有し、まだ見ぬ作品の可能性について思いを巡らせます。