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表現を求めて

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前衛・縄文・国民

2020年7月8日(水)19:15-21:15

講師: 成相肇

「縄文女子」なるバズワードがいつしか生まれ、文化庁が打ち出すイベント「日本博」のメインを縄文土器が飾る。「縄文」が日本人のアイデンティティに紐づけられる端緒になった1950年代を中心に、具体的な事例を振り返ります。そもそもどうしてこうなったのか、縄文とは確定した時代のことなのか、ある時代や造形物に国家が代理されるとき何が起こるのか。おなじみ岡本太郎のほか、美術、建築、工芸、文学などの動きを追います。

表現について、自由の手前で

2020年9月25日(金)19:15-21:15

講師: 森元庸介

「表現の自由」という理念にどれくらい確かな土台があるのかということを——もしかしたらそのような土台がないかもしれないという可能性も頭の片隅に置きながら——考えてみたいと思います。たとえば、キリスト教はその初期から近世にいたるまで演劇を強く抑圧していましたが、時代が降るにつれてそれもゆるやかに解かれてゆきます。ただ、そのことが、私たちが思い描くような「自由」の獲得と同じであったかは自明でありません。また、やはりキリスト教の歴史に即するとき、個人の思想や信条について、むしろそれらを「表現せずにいる自由」ということが重要な問題を構成していました。思想史を中心として比較法学にも知見を汲みながら、いま改めて鋭く問われている「表現の自由」を可能なかぎり「意味あるしかたで」捉える視点を探ってみます。

土地の力を表すこと―表現の森から

2020年11月7日(土)13:00 – 15:00

講師: 今井朋

アーツ前橋で、2016年に開かれた「表現の森」展やその後の継続プロジェクトをとおして、地方都市の美術館のこれからを考えます。福祉や医療、教育の現場がアートをとおして出会い、地域社会の暮らしから文化や芸術の持ちうる役割を再発見してゆく試みであった「表現の森」展。福祉施設や団地、フリースペースなどにアーティストたちが関わった5つのプロジェクトは、専門分化された私たちの生活をアートでつなぎ、ふだん出会わない人たちを結びながら、地域社会の生活文化を総体として捉える試みでした。3年後に「表現の生態系」展へとつながる試みのはじめの一歩がどのようなものであったか、見つめ直します。

土地と力を表すこと―表現の生態系へ

2020年 11月7日(土)16:00 – 18:00

講師: 今井朋

アーツ前橋で、2019年から2020年にかけて開かれた「表現の生態系」展をとおして、美術が文化人類学や社会学と出会いながら地域に向けてどのようなアプローチができるのかを考えます。「世界との関係をつくりかえる」という副題がついている本展は、「現代社会において分断されている生の全体性を『表現』を通じてつなぎ直す」という考えと態度に貫かれています。文化人類学や社会学の調査方法を経て、新/旧や男/女、都市/地方、文明/自然などあらゆる差を疑い、赤城山や榛名山の文化風土までも視野に入れながら、表現の可能性を追い求めた野心的で実験的な展覧会でした。高度にグローバル化が進んだからこそ、際立ってきた地域性とはどのようなものだったのでしょうか。

デモクラシーと表現の不/可能性

2020年12月12日(土)13:00-15:00

講師: 小澤慶介

国権から民権への政治的な転換点であった大正期の芸術を概観しながら、個人が自由に表現する不/可能性について考えます。明治維新にはじまる近代国家づくりにより、市民が自由を獲得していった一方で、地方と都市が分けられて中央集権的な政治・経済体制が出来上がった大正時代。そうした世の移り変わりを敏感に察知して表現に展開していった小川芋銭や今和次郎、江戸川乱歩など、芸術や建築、文学における動きを追います。同時に、国権が強くなっている現在の社会における表現の不/可能性についても話し合います。